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Mk I クーパーSをリフレッシュ
1071S、フューエルポンプを正位置に

2020.05.25.mon

旧車というのは、元の持ち主がどのようにクルマを扱っていたのか、キッチリと追えない部分があります。特にミニのようなクルマは、古くからレースシーンで活躍してきたクルマでもありますから、それなりの改造を施している場合が多いのです。あとは、後年になって作業効率を重視してパーツを移設してしまうということもよく見られます。この1071Sにも、そんな移設が見つかりました。

このクルマは当初、トランクの中にフューエルポンプが設置されていました。この年式のミニの場合は、純正だと全天候型のフューエルポンプが使用され、室外設置するように作られています。それをあえてトランクに移設したのは、過去のオーナーさんがメンテナンスのしやすさを考えてのことだろうと思います。でも、実際にフューエルポンプを室内設置すると、うるさいし臭いので困ります。

もともと、このフューエルポンプは旧車ではよく使われているミツバ製のヘビーデューティな部品です。これをオーバーホールして、左リアフレームの内側にある所定の位置に設置し直します。当方の自作した部品はフレームにかませたステーくらいで、その他の配線はクーパーS純正として初めから通っているのです。正しい位置に戻したので、トランク内部もスッキリしました。


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当初、このミニのトランク内に設置されていたフューエルポンプ。

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当時モノにはよく使われていたレアなミツバ製のフューエルポンプをオーバーホール。

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左リアフレームの内側が所定の位置。クーパーSはここに純正の配線がきてます。


Mk I クーパーSをリフレッシュ
1071Sの特徴その他

2020.05.20.wed

前回に続いて、1071Sのリフレッシュとディティールの紹介をさせていただきます。このクルマに限らず、当時のクルマにはマイナスネジが使われていることが多かったようです。ポジドライブが広く流通する以前、というか過渡期だったのでしょう。このミニにもマイナスネジが使われています。例えばフューエルホースのバンドにマイナスネジが使われています。これが当時モノの証となります。

また、63年式まではフロントパネルのカットが違うので、フロントフラッシャー下に段がないことも特徴のひとつです。こういう特徴は、高年式のミニでMk I 仕様として再現する際のディティールカットとしては参考になるかもしれませんね。こういう細かい形状の違いをパッと見て分かるというのもマニアの楽しみだったりします。そういうディティールが多いのもミニの特徴かもしれません。

リアスカートパネルに防錆剤を塗布したところ、とてもキレイな状態でした。当初はこのクルマをラリー仕様に改造しようと思っていたのですが、ボディ状態が全然サビがなく良い状態なので、とりあえず今回はもったいなくてやめました。やはり、当時のラリー車を再現しようと思ったら、ボディに穴あけ加工などの切った貼ったの細工が必要になってきます。今すこし覚悟を決めてからにします。


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フューエルホースのバンドを止めるのに使われているマイナスネジ。

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フロントパネルの裏側がキレイなのは、フロント無事故車の証とも言えるでしょう。

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リアスカートパネルはサビが発生しやすい箇所なのですが、とてもキレイです。


Mk I クーパーSをリフレッシュ
続・1071Sのボディ形状の特徴

2020.05.13.wed

先日から、当方のコレクションであり当社の在庫車でもあるアーモンドグリーンのMk I 1071Sのリフレッシュの模様をお伝えしています。自分のクルマだからと言って、「やけに仕事が丁寧じゃないか?」みたいな声は聞こえてきません。いつだって丁寧な仕事を心がけておりますから。そんなリフレッシュ、オーバーホールの折に気がついたMk I やクーパーSならではの特徴をご紹介します。

Mk I・Mk II およびクーパーSにしかない特徴が、リアポケットに設置された灰皿です。BMC時代は全車に装備され、BMLCになって簡素化された部分です。当時の新しいオーナーの意向で、「ミニのように儲からないクルマはやめたい」と考えていた時期かと推察いたします。いつの時代もトップの民衆の意向というのは相容れないものですね。ミニが生き残ったのはまさに民意によるものですね。

また、これはミニオーナーにとっては常識的な話ですが、Mk III クーパーSまではリアのホイールシリンダーが小さく設計されています。ブレーキが現代とは違うからです。シングル配管の特性上、リアを効かせすぎるとスピンしてしまうので、リアをあえて効かないようにシリンダーピストンを小さくしてあるのです。そうして、ブレーキの効果をフロント優先に設計してあるということです。


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リア両サイドのドアポケットに灰皿が付きます。4人乗車で全員喫煙も可能です(煙)。

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スモールサイズで作られたリアのホイールシリンダー。


Mk I クーパーSをリフレッシュ
1071Sのオーバーホール~後編~

2020.04.24.fri

前回に引き続き、当社のMk I 1071 Sのオーバーホールのお話です。このクルマの特殊性は前回も触れましたが、レースシーンで活躍する前夜の「過渡期」のクーパーSならではのスペシャルな魅力があります。その特徴的な仕様のひとつで、このクルマにはハイドロラスティック・サスペンションではなくラバーコーンが採用されています。このラバーコーンを強化ラバーコーンに変更しました。

この強化ラバーコーンは競技用パーツとなるもので、当方がかねてより使おうと思っていたラバーコーンなのです。この構想は35年前からのものでしたが、なぜかタイミングが合わず、手をつけかねていたのでした。それが念願叶って装着完了しました。お客さんのクルマには何度も付けてきたパーツですが、自社の改造に関してはどうしても後回しになってしまう専門店の良心を感じてくださいw

あと、クーパーSはMk III まで、リアのホイルシリンダーのピストン形状が小さくなっています。なので、前を効きやすくし、後ろを弱めにセッティングするとちょうど良くなります。クーパーSを愛し続けてきた当方からしたら当たり前のことですが、知らない人にとっては「ちょっと何言ってるかわからないんですけど」ということもあるでしょう。そんな細部を掘っていきたいと思います。


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左が強化ラバーコーン、右がノーマルのラバーコーン。

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強化ラバーコーンを装着した状態とノーマルを重ねて見ました。形状の違いがわかります。

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上が既存、下が強化ラバーコーン。強化版の方がシャープな形状なのです。


Mk I クーパーSをリフレッシュ
1071Sのオーバーホール~前編~

2020.04.17.fri

ミニの中でも、当方が愛してやまないのがクーパーSです。むかしから「特別なクルマ」として崇め奉っているところがあります。今回紹介するのは、当社のトップページにもピックアップさせていただいている、アーモンドグリーンの1963年式オースティンクーパーMk I 1071 Sです。一応販売車両ではあるのですが、なかなか当方の手元から離したくないという愛着がこびりついた1台です。

まず、クーパーSに関しては、同じミニでも「違うクルマだ」ということを言っておきたいのです。単なるハイエンドモデルというだけじゃなく、レースに勝てるように仕上げたクルマだということです。その完成形がMk III クーパーSだと思いますが、このMk I には、その当時のクラフトマンたちの熱い想いが乗っているような気がします。おっと、熱くなってしまいました。話を戻しましょう。

この1071Sはボディ形状が違うのです。まずは、ボディ各部の溶接リブが長めに取られている点があります。今回のオーバーホールで撮ったところでは、タイヤハウスの写真がわかりやすかったのであげておきます。この長い溶接リブにより強度がマシマシになっているのです。そしてシートの形状、こちらはラリーでの使用に耐えうる強度を持たせるため、しっかりと頑丈な作りになっております。(続く)


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当社の1071S。しっかりオーバーホールしました。

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シートの脚が普通のミニよりも頑丈に作られているのです。

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この溶接リブが長いのもラリー用の仕様なのです。


ロータス・エリーゼのために
シフトリンケージブッシュ交換

2020.04.09.thu

当店はミニ&英国ライトウエイトスポーツの専門店なので、ロータス・エリーゼは当店のど真ん中の対象車となります。特に今回紹介するフェイズ II はローバーエンジン搭載のモデルなので、ミニとも所縁のあるクルマと言えるでしょう。エクステリアの流麗かつスポーティなシルエットも当方の好みです。そんなクルマ好きの心を熱くするエリーゼが、車検のために入庫した時のお話です。

今回のエリーゼは車検とともに、シフトフィーリングを向上させたいとの要望で預かりました。シフトフィールに関しては思い当たるフシがあるので、車検整備を終えた後にアンダーカバーを開けてみたところ、シフトリンクブッシュがポトリと落下しました。この部品は対策品が出ているので、新品のブッシュに交換して作業完了です。この箇所のウレタンブッシュは5~6年で交換した方が良いと思います(足回りなら1〜2年が目安)。

欧州車は「ブッシュは消耗品」という感覚で作られている車両が多いので、ちゃんとしたタイミングで交換することが大事です。ブッシュを人体に例えると、膝関節の半月板や靭帯のような役割だと思います。そこを傷めてしまうと、やがては腰を傷め、歩行困難であったり生活に支障をきたします。その点、クルマの膝関節は交換が可能です。新品ブッシュ交換で、キビキビした走りに戻ります。


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ロータス・エリーゼの車検整備です。実にカッコいいですねぇ。

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アンダーカバーを開けたらブッシュが落ちてきました。

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これが落ちてきたブッシュです。

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リンケージエンドからブッシュが抜けています。

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新品のブッシュを打ち直した状態がこちら。これでシフトフィーリングは改善されました。


NEW ミニ(R50)の小ネタ
苦闘! ルーフライニングの交換の巻

2020.04.01.wed

新年度を機に、これまでとは全く違うネタになります。当社の代車として活躍しているNEW ミニ、またはBMW ミニのルーフライニングが垂れ下がってきてしまいました。このタイプになった初期型のミニなので(販売当初の車両はもう20年選手なんですね)、もろもろ劣化してもおかしくない年式だと思います。このルーフライニングを自分で交換してみましたが、意外と面倒なのです(汗)。

ルーフを外すには、リアシートを取り外さなければいけません。交換するアプローチとなるのはリアからです。リアハッチを開けて、トレーを引き出すように天井のインナー全体を抜き出します。簡単にポン付けできないのです。抜いた天井の土台にライナー(布地)を貼り付けているわけです。ライナーを貼り付ける前に、土台についた接着剤を剥がします。そこにライナーを丁寧に貼り付けます。

このルーフライニングが垂れ下がる現象を、当方なりに分析してみました。ライニングのインナーにスポンジをかませてあり、これが割れて剥がれくるようです。決して接着剤が悪いわけじゃありません。長年の青空駐車で熱を受けたスポンジが、温度差で傷んできたのではと推測されます。今回の作業で手順を覚えたので、ルーフの垂れ下がりに困っているオーナーさんはお問い合わせください。


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ルーフが膨らんで見えます。運転していると頭についてジャマです。

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構造上、リアシートを外さなければルーフライナー全体を外せません。

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ライナーを外した車内です。

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ライニングを剥がし、表面のノリ(黄色い部分)も綺麗に剥がします。

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新しいライナーを貼り付けた姿。綺麗です。

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取り付けた状態もバッチリですね。


Mk II クーパーS 作業ひとまず終了
納車整備、その他

2020.03.25.thu

これまで記してきたMk II クーパーSの作業日誌は、昨年6月更新分(2019.06.13.thu)からスタートしております。当初はエンジンからの異音をチェックするところから始まり、最終的にはかなり細部まで変更して納車しました。エンジンチューンを施しているので、慣らし運転が終了したらキャブレター調整のために納車されるでしょう。現在、オーナーさんは楽しくて走りまくっているみたいです。

最終仕上げとして、アルミフィンドラムの洗浄を施しました。軽量化対策品となるこちらは、汚れが目立つ外側だけでなく内側もピカピカに洗浄しておきました。汚れが残っていると軽量化になりませんからね。あと、少し前に掲載した(2020.02.25.tue)ブローバイガスの取り出し口は、今回のオーバーホールで生かすことにしました。フェンダーのインナー側に付けたオイルキャッチタンクに繋ぎます。

セルモーターのピニオンギアも、さらに噛み合わせが良くなり入りがスムーズになるように加工しました。回転方向を計算して歯を削りなおしました。これまで、不具合は報告されていません。そして、ミッションリモートケース専用のネジがグラついていたので、今回は本国から取り寄せて付け替えました。純正ネジはガイド付きでしっかり固定されます。これによってシフトフィールも向上しました。

今回の納車により、走りの楽しさに再び目覚めたオーナーさん。ミッションフィールの違いやエンジンの音、ノンスリによるトルク・パワーを実感して気持ちが高ぶっていることでしょう。かなりシビアなチューニングなので、当店から出庫する際に数回エンストしていた模様です。30年選手のミニ乗りさんですが、念願のチューニングに興奮して調整できなくなっていたのでしょう。現在このクルマは、オイル漏れも一切なく絶好調です。これから楽しんでください!


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アルミフィンドラムは汚れやすいのでしっかり洗浄します。

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写真真ん中右寄りのブルーアルマイトから伸びたホースがブローバイガスの取り出し口です。

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ピニオンギアの最終調整です。長かったセルモーター問題も解決しました。

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このミッションリモートケースの固定ネジは、ミッションフィールを司る大事なパーツなのです。


Mk II クーパーS 作業もうすぐおしまい
チョークワイヤーの交換

2020.03.19.thu

以前の記事(2020.01.14.tue)でチョークワイヤーを流用するコツを載せましたが、結局このMk II クーパーSのチョークワイヤーは交換することにしました。シームレス形状となっているワイヤーカバーが割れていて、その割れ目からオイルが抜けてワイヤー自体が傷んでいたから補修できなくなっていたのです。そのような状態のワイヤーは挙動が鈍くなるので、それが交換のサインとなります。

取り外したワイヤーを見てみたら、ワイヤーカバーが黄色く変色しています。熱が入っているからでしょう。遮熱テープなどで補修して使い続けるという手もありますが、今回のクルマではチョークを思いっきり引っ張って始動させていたので末期だったと思われます。経年劣化は致し方ないので、こういう消耗部品はサッと新品に交換して、ストレスのない運転ができるようにしましょう。

アクセルワイヤーも劣化していました。こちらは切れたら一巻の終わりという部品なので、こちらも交換しました。ほぼフルレストアに近い仕事を施してきたMk II クーパーSの一連の作業も次回で一旦おしまいとなります。この仕事の合間に、別のクルマの作業も並行して行ってきたので、別のネタも溜まってしまいました。Mk II のお話ができなくなるのは寂しいですが、次回で出し切ります!?


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上が取り外したチョークワイヤー、下が新品のチョークワイヤー。

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黄色く変色したチョークワイヤーにはところどころヒビが入って、オイル漏れも見られます。

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このアクセルワイヤーも劣化していたので、もちろん交換します。


Mk II クーパーS 作業中
フライホイール加工

2020.03.12.thu

暖冬の影響で、今年は桜が早く咲きそうな気配を見せております。新型コロナウイルスの影響で外出を控えがちな昨今ですが、春がくると浮き立つ気持ちは自然に湧いてきますね。1日も、早くこの騒動が収束することを祈ります。さて、今回はMk II クーパーSのセルモーターの件の最終回です。このクルマの作業も大詰めに差し掛かってまいりました。あとしばらく、おつきあいください。

前回からの続きで、エンジンをバラしてフライホイールを開けました。セルモーターの作業の項目では、ピニオンギアが入りやすいように削ったところまで報告しましたが、受け側となるフライホイールの歯も削らないとスムーズに受けてくれません。なので、フライホイールの全周の歯を削って、ピニオンの入りを良くするように加工しました。歯が欠けないように注意し、バランスも調整しました。

作業を終えて、セルモーターの作動を確認しましたが、満足な仕上がりです。問屋さんからは、この電磁式セルモーターに関してはあまりオススメされませんでした。でも、これはメカニックへの挑戦だと考え、どうすれば気持ちよく作動させられるのかを追求しました。ひとつひとつ追い込んでいけば、必ずどこかで答えに辿り着くと信じていました。これで、ようやく肩の荷が下りました。


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とりあえず当たりをつけて、歯の全周を削っていきます。

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強度を考えて最低限のカットを入れ、組み付けていきます。

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ピニオンとの位置関係はこんな感じ。スムーズに入るようになりました。


Mk II クーパーS 作業中
クランクシャフトのオイルシール交換

2020.03.04.wed

世間では新型コロナウイルスによる自粛ムードが漂っていますが、当方のように日々ピット作業に集中していると感染することはないと思われます。クルマで出かける分には濃厚接触もないと思いますので、この機会に純粋なドライブを楽しむのも良いかもしれません。暖冬ということで、比較的暖かいし天気がいい日も多くなってきたような気がします。ストレス発散に愛車で出かけましょう。

さて、前回ここでも述べたとおり、Mk II クーパーSのエンジン降ろしを敢行しました。エンジン組み付け後のオイル漏れを復旧するための作業となります。オイルはフライホイールから漏れているので、これを外してクランクシャフトのオイルシールをチェック。前回組み付けた際に新品に変えたのですが、その際に取り付けたゴムにオイルが滲んでいるので早くも交換することになりました。

今回使用したオイルシールは、純正交換用のものを選びました。前回はチューニング用の対策品というもので、なんの疑いもなく安心して使ったのですが失敗でした。純正交換用の方が高価になるのですが、その分安心感もあり、交換後は問題は起こっておりません。結局、前々回からの続きとなるセルモーター不調対策のためのフライホイール加工にもこのまま手をつけることになりました。続く。


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オレンジ色のゴムにオイルの滲みが見られます。

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このシールは特殊工具で引き抜きます。

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写真左手のものが純正交換用のオイルシールです。


Mk II クーパーS 作業中
エンジン降ろして細部をチェック

2020.02.25.tue

前回のコラムで、セルモーターの不調が改善されないのでエンジンをおろしてフライホイールに手をつける件には触れました。その作業は、新しく組んだエンジンの慣らし運転(約800km走行)でオイル漏れが見られたので「これはおかしい」と思い、オーナーと打ち合わせの上で何度めかのエンジン降ろしをする過程で行います。このオイル漏れに関する解説は、また次回とさせていただきます。

で、今回はエンジンを降ろした時に気づいたブローバイガスのにじみについて、いかに対処したかの顛末をお届けいたします。フライホイールの件は次回に持ち越されます。エンジンにクランクシャフトからのブローバイガスを取り出す口があるのですが、この口の部分が現状では不要なので塞いでありました。塞いであると思っていたのですが、どうやら封印の仕方が不完全で漏れてきたようです。

フタがかぶせてあるのですが、このフタが片ネジになっています。もう一箇所は溶接で固めてあるのかと思ったら、ネジの頭が切れていただけのようで、ちゃんと閉まっていなかったようです。そこで粗目のインチでタップを切り直し、改めてネジ止めして封印しました。今回のエンジン降ろしがなければ見逃していたかもしれなかったので、これは幸運だったとポジティブに捉えたいと思います。


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写真中央、下の方のネジ山がカットされた部分が問題のネジです。

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タップを切り直します。

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2箇所とも切り直してきっちり止めます。


Mk II クーパーS 作業中
セルモーター交換~その2~

2020.02.17.mon

以前のコラム(2020.01.29.wed更新~セルモーター交換~)にてベンディックスから電磁式に交換したセルモーターですが、その際エンジンの始動が完全に安定する状態まではいけませんでした。その作業の続きです。とりあえず何が悪いのかを確認してみようと、別のセルモーターと比較してみました。インジェクション用のセルモーターや、クーパーSのレーシングスターターと比較しました。

そこで改めて分かったのは、現在取り付けようとしているピニオンギアの外径がひとまわり太いことでした。この前に使っていたノーマルのベンディックス式セルモーターとは同サイズですが、マグネット式への変更でワンサイズダウンさせた方が良さそうだと思いました。そこで、前回の取り付け時に削って片歯にしたピニオンギアを両歯にしてフライホイールに噛みやすいように細工しました。

全部の歯を削って試してみたところ、多少の改善は見られましたが、完治と呼ぶには程遠い6割仕上げといったところです。こうなると、セルモーター側の要因は出し尽くした感があるので、あまり触りたくないフライホイールに手を入れるしかなさそうです。なぜ手を出したくないのかというと、それはエンジンを下ろさないといけないからです。ということで、この作業はまだ続きます。


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このようにプラグコードのキャップがスポッと抜けてしまいます。

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新品のプラグコードをカットしてリサイズします。

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とりあえず今回はこれで間に合わせました。

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とりあえず今回はこれで間に合わせました。

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とりあえず今回はこれで間に合わせました。


Mk II クーパーS 作業中
プラグコードの交換

2020.02.10.mon

毎年、この時期になるとインフルエンザが流行したりします。それに加えて今年は新型コロナウイルスのニュースが毎日報道されています。当方のようにピットにこもって作業している者は感染経路が限られているので心配はないと思っているのですが、本格的に日本に上陸して拡散しはじめたら怖いですね。そんな心配をしつつ、ミニのプラグコードを交換します(ちょっと強引な導入ですが)。

プラグコードのタイミングライトが灯らないので調べると、キャップが外れていました。エンジンはかかるので、リークしていたのではないかと思われます。ちなみにタイミングライトとは、点火タイミングを合わせるために灯るライトです。現行車はコンピューター制御なのでタイミングライトは付かないけれど、旧いクルマにはこの仕様のものが多いと思います。で、プラグコードを交換します。

とりあえずの間に合わせとして、シリコンコードに変更します。Sキャップに合わせてデスビ側をぶった切る小加工が必要になります。新品ですが容赦なくカットします。今回使ったのはLucasのプラグコードですが、間に合わせというのは後々また別の当時ものプラグコードを入手して取り付けるからです。当時もののプラグコードは、黒に黄色いラインの入ったラリー仕様のCパーツとなります。


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このようにプラグコードのキャップがスポッと抜けてしまいます。

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新品のプラグコードをカットしてリサイズします。

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とりあえず今回はこれで間に合わせました。


Mk II クーパーS 作業中
油圧が上がらない症状の改善

2020.02.03.mon

各部の調整をしながら組み上げていったMk II クーパー S だが、ある時どうしても油圧が上がらなくなってしまった。仕方なくエンジンを下ろして、全バラにして確認した。今回の作業中、最初のエンジン降ろしである。ともかく、各部を計測してサイズを測ったところ、Sブロックに対してメトロ用のカムシャフトを組むと0.7mmブロックサイズが小さいことがわかった。

バラしたオイルポンプのメインシャフトを見ると、どこかに当たっている跡が見られた。純正オイルポンプとメトロポンプはメインシャフトの長さに差があり、その長さの分で当たっていたようだ。ノギスで測ると1.5mmほどの差があり、この分を削った。ここまで、すべてメトロ用のカムシャフトを組んだところから派生したものだが、現行品がないので仕方ないのである。

その後も各部を子細に見ていると、Sブロックのオイルポンプのリセスのフチに0.02mmほどの段差を発見した。純正のオイルポンプを確認すると、その段差の分だけ面取りしてあった。メトロポンプはこの面取りが薄い。純正品に合わせて広く面取りして組み込み、ストレートゲージを当てて見たらピタッとハマっていた。こうして、改めてメトロ用オイルポンプは組み込まれた。


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ついに、重い腰を上げてエンジンを降ろします。

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オイルポンプのメインシャフトの先端に当たりの跡が見えます。

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工具で指し示した辺りに段差が見えます。

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メトロ用のオイルポンプの面取りが薄いので、広く面取りしていきます。

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奥に見える純正オイルポンプに倣って、広めに面取りしました。

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ストレートゲージを当てるとピタッとおさまっております。


Mk II クーパーS 作業中
セルモーター交換

2020.01.29.wed

今回はMk II クーパーSのセルモーターを交換しました。エンジン始動時に安定して回らないので、それまでのベンディックス式からマグネット式に変更しました。ベンディックス式とは、セルモーターが回転を始めるとピニオンギアの慣性によりフライホイールのリングギアとかみあい、エンジンを始動させる電気モーター式スターターのことです。

新たに交換するマグネット式(電磁押し込み式)は一般的なセルモーターの形式ですね。このセルモーターに交換したのですが、調子は良くなりません。そこで、ピニオンギアを削ってタッチが良くなるようにしたのですが、それでも改善されないです。原因を探ろうと思い、セルモーター本体をバラして細部まで見てみましたが分かりません。

そこでセルモーターにリレー(12V)をつけてパワーアップを図りました。それでも状態は芳しくありません。エンジンが全く始動しないというわけではないのですが、安定感がないのです。ここまでの作業では改善されないままなのですが、別作業に入って行くので、しばらくは放置します。もちろんいずれ解消するので、しばしお待ちください。


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ピニオンギアを削ってタッチがよくなるよう改善しましたが、効果ありません。

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セルモーターにリレーをつけてパワーアップも、調子は変わらず。

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セルモーターを全バラして各部をチェック。部品に問題はないようです。


Mk II クーパーS 作業中
エアクリーナー取り付け加工

2020.01.21.tue

年が明けて、どちら様もすでに本格的に稼働していることでしょう。この冬は暖冬と言われているようですが、これからの数ヶ月は突然の雪に見舞われたりします。こちら栃木県では、冬の備えとしてスタッドレスタイヤは欠かせませんが、関東全域においても、昨今の異常気象は読めません。急な雪に備えてタイヤを冬仕様に変えておくのは、今からでも遅くはないでしょう。当店でも承ります。

さて、今回はタイヤの話ではなく、エアクリーナーの交換です。Mk II クーパーSのツインキャブに社外のエアクリーナーを取り付けようと思ったら、エアクリのバックプレートがシリンダーに干渉しているので、当たった振動で穴が開くことが懸念される状態でした。エアクリ固定シャフトを止めているネジの山が干渉しているので、このネジを取り外してしまうことにしました。

固定シャフトをネジ止めではなくて、溶接でバックプレートに直付けすることにしました。これによりネジ山分の出っ張りがなくなり、干渉することはなくなりました。あとは強度を増すために、さらに溶接して固定します。バックプレートの面をフラットにすることで、ゴミを吸わない、ボディを傷めないという理想的な仕上がりです。プレートの表面はシルバーに塗装して防錆対策済みです。


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写真中央部のネジの山がシリンダーに干渉しています。

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ネジ山の部分をカットします。

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カットした後で溶接して、表面をフラットに仕上げます。

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エアクリーナ固定シャフトにも補強の溶接を加えます。

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表面がフラットになってピッタリとフィットします。

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プレート表面の加工部分にはシルバーの塗装を吹きつけておきます。

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プレートを取り付けるとこんな感じです。


Mk II クーパーS 作業中
ワイヤーを流用する際のコツ!?

2020.01.14.tue

誰が言ったのか知りませんが、この世には「神は細部に宿る」という言葉があるそうです。当方の作業はまさに、日々が細部との格闘だったりします。ミニというクルマの成り立ちが、現場での細部の補正ありきだったのでしょうか。確かに旧いクルマということだけではなく、レースなどに使われる頻度から考えると、細部の調整はユーザーに任せている部分はあったのかも知れませんね。

経年劣化の類で、ワイヤーをカットする必要が生じたりします。今回の作業でいうと、チョークワイヤーです。ずっと引っ張っていると伸びてきます。多少の遊びがあるので、伸びた分をカットして流用したほうが経済的でしょう。ただ、このワイヤーというものは一筋縄ではいかないのです。ニッパで切ろうとしても、ササクレてキレイに揃わないので別の方法でカットします。

ワイヤーをカットする場合は、溶接機でバチっとやるとキレイな切断面に仕上がります。カットした分短くなるので、アウターとなるワイヤーケースも同量カットしなければいけません。そうやってキレイに仕上げたのはいいのですが、結局今回のチョークワイヤーは交換することになりました。細かい仕事への報いというか、細部に宿るという神は一体どこにいるのでしょうか!?


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ニッパで切ろうとすると、この先端のようにワイヤーがほぐれてしまいます。

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溶接機でカットすると、先端がキレイにまとまります。

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ワイヤーのアウターもカットして揃えました。


Mk II クーパーS 作業中
フューエルホース、銅パイプ加工

2020.01.06.mon

明けましておめでとうございます。新年一発目のネタもMk II クーパーSを懲りずにご紹介していきたいと思います。いつまで続くのかと問われれば、こう答えます。ネタがある限り。なので、しばしお付き合いください。今回はツインキャブのフューエルホースが詰まっていたので、在庫がないので銅パイプで自作して取り付けた工程をご紹介いたします。まず最初に銅パイプを適量用意します。

銅パイプは柔らかいので、曲げ加工には適しています。この加工でちょっと手間が掛かったのは、ホースが枝になる部分の溶接です。まずメインのパイプに穴を開けて、そこに枝となる銅パイプをハンダで仮止めしてから溶接して仕上げます。燃料漏れのテストも行って万全を期します。フューエルホースをセットする際のバンドは流用します。ここは当時モノのポジドライブで止められています。

フューエルホース取り付けの際に、以前取り付けたヒートプレートが干渉する箇所があり、フィッティングをタイトにするためにプレートの干渉部分を削ってセットしました。このように細かい作業工程を紹介することで、このクルマのオーナーさんには細部にこだわって作り込んでいるんだということが伝わることでしょう。伝わっていますよね? 伝わるまでこの作業レポートは続きます(笑)。


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ツインキャブのフューエルホースが詰まっていました。

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ホースが枝分かれする部分をハンダで仮止めした状態です。

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新旧並べてみました。上が詰まっていたホースで、下が新規製作したホースです。

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ヒートプレートの一部を半円状にカットして干渉する部分を避け、フィッティングをタイトに。

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装着した状態。違和感なく取り付け完了です。


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ミニクーパーファクトリー・バグパイプ 〒320-0827 栃木県宇都宮市花房2丁目9−28 TEL&FAX:028-307-0192 E-mail:info@mini-bagpipe.com
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