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Mk II クーパーS 作業中
インマニ加工とキャブの交換(その2)

2019.08.20.tue

お盆を過ぎると少し涼しく、過ごしやすくなったような気がします。暑い盛りを越えると、逆に灼熱の日々を思い出して「もう夏も終わりか」なんておセンチな気分になる人もいるかもしれません。そんな寂しい夏の終わりにはドライブに行きたくなりますよね。あなたの大切なミニに乗って、海へ山へと、夏の名残りを探しに行くのも素敵なひと夏の思い出作りかもしれません。

さて、前回はインマニの加工&交換を紹介したので、今回は同時に行ったSUツインキャブ交換の模様を紹介します。こちらの部品も新品なのですが、造りの雑さが目立つというか、バリが残っているので磨いてスムージング化しなければいけません。ひょっとして英国のパーツというのは、バリがついているのが「工場出荷の証」みたいなところがあるのでしょうか!?

キャブの表面がガサガサになっている部分を磨いて、削って、綺麗に仕上げます。その後、フロートチェックバルブ(噴霧する前のガソリンのタンク)を調整します。それ以外の各部を点検してから取り付けに入ります。前回のインマニもそうですが、新品の部品を取り付けるのにもひと手間いるのです。すでに慣れている当方には当たり前なのですが、これが常識だとは思いません(笑)。


加工前キャブ
こちらは加工前のキャブ。写真真ん中あたりのガサガサした部分がバリです。

加工後キャブ
削ってスムージング化しました。

フロート
フロートです。問題ないようなので取り付けに入ります。


Mk II クーパーS 作業中
インマニ加工とキャブの交換

2019.08.15.thu

世はまさに夏休みシーズンで、お盆休みで家族旅行中だったり帰省中の方も多いことでしょう。当方は特に休む予定もなく働いておりますので、お仕事をご用命の方はご来店ください。東北道はかなり混雑するかもしれませんが、日光や大谷資料館(大谷石の採掘跡地で、この時期は涼しいのでオススメです)などの観光名所に寄った帰りにでもお立ち寄りください。

さて、今回も懲りずにMk II クーパーSのネタで参ります。インマニを新品に付け替えました。同時にキャブも新品交換いたしましたが、その件は次回ご紹介します。このインマニ交換に際して、ポートに合わせて段をなくすように加工する必要があります。こういった細かい調整をすることでエア吸入の高効率化を実現し、スムーズな空気の流れが生まれるのです。

このような加工を最初にやることで、レスポンスアップには繋がりますが、ユーザーさんにとってはビフォーアフターを体感してないのであまり実感できないかもしれません。それでも、そのクルマのレスポンスが正しく発揮されている状態に持っていかないと気持ち悪いので、ユーザーさんの了解をもらって加工しております。


インマニを加工
インマニにある段を削って空気吸入をスムーズにします。


Mk II クーパーS 作業中
リモートチェンジシャフトブッシュ交換

2019.08.07.wed

暑い日々が続き、ピット作業が体に堪える季節となりました。ひとりで作業していると、口から出る言葉は「暑い」と、言っても温度は下がらないと知りながら、でも言わずにはいられません。そんな灼熱の日々に入る前に行ったMk II クーパーSの「ほぼレストア」のような作業レポートもかなり長くなりましたが、まだまだネタはあるのでしばらくお付き合いください。

前回のリモートコントロールハウジング(ケース)のO/Hの続きなのですが、今回はリモートチェンジシャフトブッシュの交換について記します。デフエンドカバーの上下にリモートチェンジシャフトブッシュが取り付けてあるのですが、経年劣化によってこのブッシュのガタは避けられません。交換タイミングとしてはミッションO/Hの時ですが、つい見落としがちな部品でもあります。

ちなみにこのブッシュの取り付けは、専門の業者に外注でオーダーメイドで頼みます。ミニは、ミッションまでのストロークが短いので、かっちりと固めておかないとシフトフィーリングに影響が出ます。今回、ブッシュを打ち直したことで、このミニのシフトフィールは飛躍的に良くなりました。気持ち良く走るためには、定期的にしっかりとしたO/Hをオススメします。


リモートチェンジシャフトブッシュ
写真のパーツの真ん中あたりに見える金色の丸型がリモートチェンジシャフトブッシュです。

リモートケース
こちらはリモートケース、各ボルトホールのタップを切り直しておきます。


Mk II クーパーS 作業中
リモートコントロールハウジングO/H

2019.07.29.mon

長く鬱陶しかった梅雨ですが、関東地方は本日(7/29)をもって梅雨明け宣言となったようです。雨でジトジトしているのも嫌ですが、ここ数年の異常な暑さもまた体に堪えるものです。年々、この夏を凌ぎ切れるものかという不安が過ぎりますが、なんとか持ちこたえております。皆様も水分補給や涼しい場所での休憩をしっかり取って、この国の夏を上手く乗りこなしてください。

さて、時候の挨拶はこの辺にしてMk II 作業の続きですが、リモートコントロールハウジングのオーバーホールを施しました。ギアチェンジ機構をまとめた箇所になりますので、シフト操作が多いMT車ではハードに使われる箇所でもあるので、今回のような長い入庫の機会にO/Hするのがおすすめです。全バラして、洗浄&グリス詰め替え、破損箇所などあれば交換となるところですが……。

ここでは「ギアレバーシート」という、シフトレバーの基底部にあるプラスチック製のパーツが破損している場合が多いのです。そこは特に問題なく、すべてのパーツが再使用に耐えうる状態だったので洗浄のみで済ませることができました。ただ、取り付ける際のネジなどは、振動による脱落などで規定のものとは異なるネジがついていたりしたので、その点は後日また解説いたします。


リモートコントロールハウジング
リモートコントロールハウジングを取り外してオーバーホールいたしました。


Mk II クーパーS 作業中
ラジアスアームをアルミパーツに交換

2019.07.22.mon

今回のMk II クーパーS ピットレポートはラジアスアームの交換です。あのKADのアルミ製チューニングパーツを使います。このラジアスアームは「クーパーS専用」部品なのに、取り付けには加工が必要になります。形状がハイドロラスティックサスペンションに適応していないのです。それで何故「クーパーS専用」と言えるのか、その辺の疑問は残りますが作業を進めます。

どこが適応してないかというと、純正のラジアスアームには付いているバウンドバッファが付いてないんですね。これは恐らく「チューニングパーツを取り付けるようなミニ乗りは自分でバッファくらい付けられるだろう」という製作者からの挑戦と受け取りました。なんちゃって、そんな大げさで好戦的な気持ちは微塵もありませんが、要は元のパーツからバッファを流用すればいいのですが。

とりあえずバッファを取り付ける箇所にタップを切り直し、そこにバッファを装着します。これで取り付け完了とはいかないのが厳しいところです。ハンドブレーキクワドラントという部品がラジアスアームに干渉するので、カット&研削して合わせなければいけません。そして、いざ取り付けたラジアスアームをグリスアップすると、新品なのに漏れてくるという。もちろんニップルを交換しましたよ。


ラジアスアームの新旧比較
上の黒い方が元のラジアスアームで、下のピカピカな方がKAD製のアルミラジアスアームです。

ラジアスアームの加工
バウンドバッファ取り付け用のタップを切りなおします。

バッファ取り付け後
ひとまずバッファの取り付けは完了しました。

クワドラント
これはクワドラント。この部品が干渉するのでカットしなきゃいけません。

グリスアップ
取り付け完了後にグリスアップしたらムニュッと漏れてきましたよ。


Mk II クーパーS 作業中
アイドラーギアのベアリング交換

2019.07.12.fri

梅雨に入りまして、はっきりしない天気が続いております。数人の天気予報士が「今年は冷夏だ」と予想しておりましたが、それ以前に夏の到来を実感できないのはもどかしいですね。とはいえ、真夏に工場内で作業をしている時の灼熱地獄を思うと肌寒いくらいがちょうどいいのですが……。ミニに乗る皆さまにとっては、カラッと晴れた天気の方が走りたくなってくるでしょうね。

今回はMk II の作業の続きで、アイドラーギアのベアリング交換の顛末を申し上げます。この箇所のベアリング交換をしようと思ったのですが、普通の手順では頑として取れません。ファーストモーションギアはサクッと取れたのに、アイドラーギアのベアリングは専門工具を駆使してもビクともしません。仕方ないので削って取りましたが、苦戦し過ぎてかなり時間がかかってしまいました。

原因を考えましたが、おそらくバネ鋼で作られているカラーが割れて、焼き付いて固着してしまい取れなかったのではないかと推測します。取り外して洗浄し、新品に交換しました。これらの作業に1日半ほどかかりましたが、まだまだ作業工程は続きます。オーバーサイズメタルの欠品により、ほかの作業がはかどったので、しばらくの間はMk II のネタにお付き合いください。


アイドラーギアのベアリング
苦労して取り外したアイドラーギアのベアリング。

アイドラーギアのベアリング
削ったあとが苦労を物語ります。

洗浄している様子
綺麗にクリーニングしましょう。

新品のベアリングを装着
新品のベアリングを装着します。


Mk II クーパーS 作業中
シリンダーヘッドのバイパス穴

2019.07.07.sun

先日来のMk II クーパーSのエンジン・ミッションオーバーホールを継続中ですが、例によって発注した部品が届いてないので別の作業を進めます。エンジンルームをクリーニングしていると、細かい箇所が気になります。それに、このタイミングでやっておけば、後でそこだけを触るために狭い部位にアプローチする手間も省けます。その都度別工賃をかけずに済むので経済的だとも言えます。

今回はシリンダーヘッドとウォーターポンプをつなぐバイパスホースの接点(ヘッド側)を塞ぐ作業です。この車両は以前からこの箇所のバイパスホースを塞いでいたので、今回改めて取リ除きます。構造上取り外せると思って挑みましたが、固着して簡単には外せそうにありません。仕方ないのでホースを受ける突起をカットし、ボルトを差し込んで塞ぐことにしました。

バイパスホースの差し込み穴にタップを切って、そこにボルトを差し込んで溶接します。このボルト自体にも溶接加工を施して、強度を増したモノを取り付けます。ちなみにウォーターポンプの方は、バイパスホースなしのタイプを取り付けます。ミニ1000の後期型ではすでにこのタイプのウォーターポンプになっていたので、この車両も同様の仕様にして何ら問題ないのです。


ウォーターポンプからのバイパスホースを受ける接点
ここがウォーターポンプからのバイパスホースを受ける接点です。すでに先端はカットしてあります。

差し込むボルト
ここに差し込むボルトを溶接で補強してあります。

ボルトを差し込んだ様子
ズボッと差し込み完了。このあと全体をペイントして綺麗に仕上げます。


Mk II クーパーS 作業中
ミッションケース洗浄&ヘッドオーバーホール

2019.06.28.fri

Mk II のMT/EGオーバーホールの作業の前に、各部品の洗浄を行います。まず、ミッションケースを洗浄します。ケース内はオイルスラッジがこびりついているので、洗浄液に浸け置きしてからビカビカに磨きます。洗浄液には防錆効果のあるものを使っているので、汚れを落としつつ防サビ対策もできるスグレモノなのです。

ミッションケースの洗浄が済んだら、このクルマでは15年ぶりのヘッドオーバーホールに入ります。ヘッドを開けて点検したところ、目視では問題ないようです。こちらも洗浄して、綺麗になったところで再度点検しましたが劣化した箇所は見られませんでした。そこで、オーナーさまと協議の上、ポートを広げることにしました。

ノーマルヘッドにビッグバルブが組まれていたので、5ポート全て削って、4本のリューターの刃を犠牲にしてポート研磨しました。この手間や工賃を考えたら、販売されているチューニングヘッドはコストパフォーマンスが良いと納得してしまいます。こうして仕上がったヘッドをフローテストにかけたら問題なかったので、こちらの作業はひと段落というところです。


ミッショッンケースを洗浄している様子
ミッションケース洗浄中。

洗浄後のミッションケース
洗浄後はこんなに綺麗になりました。

ヘッドを洗浄している様子
ヘッドも洗浄中。

ビッグバルブ
ビッグバルブが組まれていました。

研磨されたポート
リューターの刃を4本犠牲にしたポート研磨の仕上がり。


Mk II クーパーS 作業中
EG/MTオーバーホールの続き

2019.06.21.fri

前回からMk II のネタに移行しておりますので、ラリー車のお話はしばらくお休みになります。今回は前回の続きで、サイズ違いのピストンが組まれたクルマのエンジン・ミッションオーバーホールに関しての四方山話です。ちなみにそのピストンは今回流用します。これを交換するとなるとクランクシャフトも交換となるので、今後大きな問題が出るまでは現状のままで進めたいと思います。

今回はコネクティングメタル(またはクランクメインメタル)についてのお話です。クランクの傷を研磨して、磨耗した分のクリアランスを保つためにオーバーサイズのメタルで調整しなければいけません。メタルのサイズは、スタンダードから10・20・30と4段階に大きくなります。30が最大値なのですが、今回のオーバーホールでこのミニに装着されていたメタルのサイズは30でした。

この数字が大きくなればなるほど熱をもちやすくなり、高回転での放熱が悪くなってきます。このミニに関していうと、現状のピストンと相性が良くなっているので、再度30のオーバーサイズメタルで組み付けていきたいと思っております。現在、このパーツの入荷待ちという状態でもろもろの作業がストップしております。ですので、次回は他の箇所のオーバーホールをお届けいたします。


クランクインメタル
これがクランクメインメタル。「030」と読めるので30のオーバーサイズとなります。


ついに新章に突入!?
ただいま入庫中のMk II クーパーS

2019.06.13.thu

現在、当社のピットにはMk II クーパーS が入庫中であります。かつては当方が可愛がっていた車両ですが、現在は古いなじみのお客さんが引き継いでくれています。このMk IIにはエンジンからの異音が出ていたので、今回はエンジン/ミッションのオーバーホールのために引き取っております。触れる箇所が多いので、しばらくはこのクルマの整備日記のようなコラムにさせていただきます。

まずは、エンジンからの異音の原因を探らなければいけません。この症状は5~6年前から出ていたようですが、エンジンをかけてしばらくすると音は消えていたようです。オイルが柔らかくなると音が消えるのは、メタルが原因ではないようです。エンジンをおろして、各部のコンディションを見てみても、状態が悪い様には見えません。そうやって詳細にみていき、ピストンに行き着きました。

1番シリンダーのピストンが4/100mm小さかったのです。これは工場出荷の段階でこのサイズのものが組み込まれていたことになると思います。この小さな誤差から、ピストンリングの摩耗により音が発生していたと思われます。レアなケースだとは思いますが、エンジンはバランスが非常に大事な部分ですので、このような誤差があるとはなかなか想定できないところです。


赤いMk II クーパーS
赤いMk II クーパーS。現在部品待ちなのでしばらく預かることになりそうです。

エンジン・ミッション
オーバーホールするので、エンジン・ミッションをおろしました。

ミッションケース内
ミッションケース内はこんなに汚れています。

ピストン
異音の原因を探っていたら、1番シリンダーのピストンに行き着きました。


クラッチマスターシリンダー
もろもろ交換したり加工したり

2019.06.05.wed

先日からのラリー仕様ミニは、Mk I という古い時代のクルマなので、カスタマイズ以外の補修もいろいろとあります。今回のクラッチマスターシリンダーの交換も、そんな補修のひとつです。ただ、クラッチマスターを交換するだけじゃなく、その周辺の部品にも手を加える必要がありました。そんなひと手間が、古いクルマに長く乗り続けるためには大事になってくるんですよね。

まずはクラッチマスターシリンダーの交換です。こちらは傷んでいる部分があったので、シンプルに部品交換となります。常にストックを持っている部品なので、そいつを使います。交換の際に外したクレビスピンが国産のサイズ違いのものを代用していたようなので、新品の純正品に交換します。また、ブレーキマスター取り付け位置のビスのタップがズレていたのでダイスで切り直します。

また、ラリー車には銅パイプのクラッチフルードラインを使うのが定番なのですが、銅だと少しだけ膨らんで使い勝手が悪いので、スチール製のフルードラインを自作しました。文章にすると簡単そうですが、クラッチマスターシリンダーの交換は結構手間のかかる作業です。そんなキツい作業の中にも自作パーツを取り入れるという楽しみ(?)を差し込むことで充実感を得ているのです。


ブレーキマスターシリンダー
こちらが今回交換するブレーキマスターシリンダー です。

クレビスピン
クレビスピン、左が新品の純正品で右がもともとついていた国産のサイズ違いです。

マスターシリンダーの取り付けビス
マスターシリンダーの取り付けビス。ダイスでタップを切り直しています。

自作したクラッチフルードライン
スチール製のクラッチフルードラインは自作しました。


ラリー車の足下に映える
マットガードを装着しよう

2019.05.28.tue

ここで紹介してきたラリー用のパーツが次々とお客さまのMk I ラリー仕様に装着されていきます。今回のマッドガード(またはマッドフラップ)も、以前(2017.07.04.tue)に紹介したBritax製のアフターパーツです。その記事では「型取りして自作しようかな」と言ってましたが、このクルマに付けたのはまぎれもなくBritax製のマッドガードです。このパーツ、取付けにひと手間かかります。

まず、装着用のビスが付属されているというのに、マッドガードにはビス用の穴が開いてません。これには穴開け加工が必要なのです。まあ、元々がラリー用パーツなので現場合わせはお手の物な人間相手のパーツということでしょう。穴の位置を決めて、ポンチでフラップに穴を開け、開いた穴にはフラップの厚さにカットしたパイプで作った自作のカラーを、それぞれの穴に埋め込んでおきます。

ボディに取り付ける際にも、サビないようにシーラーをかませてからステンビスで留めていきます。ひとまず取り付けてから、ボディとフラップとの間のすき間に液状ガスケットでシーリングしておきます。これによりタイヤハウス内に水が落ちるようになります。すき間からボディにサビが出て、余計な腐食が進むことを防止するわけです。見た目はシンプルなパーツでも、手間はかかるものです。


マッドガード
まずはマッドガードに穴を開け、カットしたパイプをカラーとしてはめ込みます。

穴を開けたマッドガード
ポンチで穴あけし、カットした8mmのパイプを埋め込ませます。

ボディに取り付けている様子
ボディに取り付ける際にはシーラー(ワッシャー)をかませます。

シーリング拡大写真
ボディとのすき間から水が入り込まないようにシーリング(白いボンドのような部分)します。

Britaxのワンポイントロゴ
Britaxのワンポイントロゴが黄色く主張するマッドガード、装着完了です。


当時モノへのこだわり
時代へのオマージュとして

2019.05.20.mon

以前もこのコーナーで紹介したのですが(2018.03.10.sat)、Mk I の助手席側のドアハンドルが現在入手困難な状況です。もちろんリプロ品はあるのですが、それは運転席側と共用になります。形状としてはキーシリンダー付きなので、外から鍵がかけられるので便利ではあります。でも、便利だからという理由で共用になっているのではなく、生産性の都合で共用にしているだけと思われますが。

当時のMk I に純正で付いていた助手席側のドアハンドルは、キーシリンダーのついていないシンプルな構造です。ですが、リプロ品だと効かない「インナーロック」が使えるようになります。助手席に人が乗っているときは、先に助手席の人に降りてもらってから運転者がロックして降りる必要があります。アウターロックだとしても回り込んでロックするので、ひと手間省けることになりますが。

このMk I 用の助手席側ドアハンドルも、先日来続いているラリー仕様のミニへ取り付けいたしました。もともと付いていたドアハンドルが左右共通のキーシリンダー付きドアハンドルだったので、オリジナルに戻した格好になります。長く生き残ってきたクルマだから、時にはチューニングされたり、オリジナルに戻したり、ひとつのクルマでもいろいろな変遷を経てきていると思われるのです。


ドアハンドル
左側のドア、キーシリンダーのない当時モノのドアハンドルを装着しました。

ドア内側
この変更(初期化?)により、インナーロックを使えるようになりました。


究極のラリー仕様を目指して
センターマフラーのその後

2019.05.14.tue

元号が変わって、長い連休が明けて、今まで通りの日々が戻ってまいりました。こちらのページでも、これまで通りにMk I クーパーSのラリー仕様を追いかけて行こうと思っております。予定では今回を含めてあと4回で別のネタにシフトチェンジすると思われます。ラリー仕様に飽きてしまった方、しばしお付き合いください。ラリー仕様のファンの方は、今後のネタも読んでくださいね。

さて、先々月(2019.03.07.thu)にも紹介したセンターマフラーへの加工の件ですが、リアのジャッキアッププレートを追加してマフラーにも塗装を施しました。こうしてジャッキアッププレートを装着してみるとわかると思いますが、リアをジャッキアップする場合、センターマフラーにしないと邪魔になると言うことが一目瞭然なのです。つまりセンターマフラー化はそのための仕様でした。

これまでのラリー車のカスタムについても全般的に言えることですが、ラリー仕様の変更点というのは、すべてラリーシーンでの使い勝手を優先させたものです。だから、念頭に「ミニをラリーで走らせるにはどうしたら使い易いか」という問いを持って仕上げないと迷走してしまいます。逆に、そのことだけを頼りにしてカスタムすれば、自ずと自分なりの「究極のラリー仕様」になるわけです。


センター出しのマフラー
サイド出しのマフラーをワンオフ加工でセンター出しに変更しました。

ジャッキアップの取り付け位置
ジャッキアッププレートの取り付け位置を見れば、センターマフラー化は必然なのです。


ひと手間加えて合わせよう
アンダーガードの曲げ加工

2019.05.07.tue

これまで経験したことのないような長い連休、皆様いかがお過ごしでしたでしょうか? ミニでお出かけになられた方もいらっしゃるでしょうし、長い休みだからこそできる特別なチャレンジをした方もいるかもしれません。そんなお土産話を持って、当店に顔を出してくれると嬉しいですね。当方はいつも通り、特に休むこともなくクルマいじりに勤しんでおりましたが……。

と言うわけで、令和元年初の更新もまたラリー仕様のカスタムの続きだったりします。元号が変わっても同じネタを掘り下げますし、当方のミニや英国車への愛情も変わらないのです。今回取り上げるのはアンダーガードです。ボディの下回りを保護するプレートですが、この部品をそのまま取り付けると走行時のエンジンの振動などでエキゾーストに干渉してしまうのです。

そこで工作好きの当方は、この厚いプレートに圧をかけて曲げ加工します。下回りの干渉部分をよけて、適正なクリアランスを確保するのです。このアンダーガードはスペアーズの特注品ですが、細かい調整はユーザーに任せていると言うことなのでしょう。ラリーで使うパーツなので、それを使う人間もクルマやラリーに習熟した人間だと思っているってことでしょうか。


アンダーガード
この飾りっ気のない鋼板がアンダーガードです。

機械で曲げている様子
エキゾーストとの干渉部分を避けるために曲げます。

曲げたアンダーガードを装着している様子
この写真だとほとんど見えてませんが、これが装着した雄姿です。

装着部分拡大写真
ほんの数ミリのクリアランスで下回りが決まる、微妙なバランスです。


輸入パーツの落とし穴
電装部品の溶接不良をリペア

2019.04.24.wed

さて、今回で「平成最後の更新」となることでしょう。特に時代の流れとは関係ないクルマを扱っていますが、このミニというクルマも、われわれ同様に昭和・平成を生き抜き、新時代の令和へと突入しようとしていると思うと感慨深くなる方もいるかもしれません。ここで紹介しているクルマも、ほとんどは昭和のミニなので、3つの時代を知るクラシックカーとなってしまうということです。

そんなクラシックなクルマならではの不具合として、輸入パーツのカシメ不良を紹介したいと思います。フロントスポットライト(フォグ)用のプルスイッチが、未使用品なのにカシメが取れて紛失してしまっていました。製造元のミスだと思うのですが、こちらは作業を進めなければいけません。仕方なく、当方でプルスイッチの座金を自作しました。そういう細かい作業は得意分野なのです。

今回に限らず、古い当時物パーツや輸入部品を装着しようとしてサイズがフィットしないということはよくありました。長くミニを触っているので、そういう現場合わせの作業には慣れてしまっています。当方の仕事場に工作機械がやたら揃っているのも、そんな作業をノーストレスで素早く仕上げるためです。ミニのオーナーさんも、細かい作業をするたびに愛着を深めていることでしょう。


フロントスポットライト(フォグ)用のプルスイッチ
ちょっとピンボケですが、真ん中の部品の中央にあるはずのカシメがありません。

フロントスポットライト(フォグ)用のプルスイッチを分解した様子
一応部品を分解してみると、やはりカシメは取れて欠損していることが判明しました。

自作したプルスイッチの座金
ないものは調達するしかないので、この座金の部分を自作しました(写真中央)。

今回取り付けたプルスイッチ
赤いパイロットランプが光っているのが、今回取り付けたプルスイッチです。


ラリー車は野外作業も考慮して
外部電源端子の取り付け

2019.04.18.thu

数年前からここで紹介している数々のラリー用パーツが、オーナーさんを見つけて次から次へとミニに取り付けられています。今回紹介する外部電源とハンドランプも、それぞれ2017年に紹介した当時物のレアアイテムです(外部電源は2017.10.30.mon、ハンドランプは2017.12.03.sunにそれぞれ紹介)。当方のコレクションだったものが、お客さんを得て実用化されたということです。

ラリー車を作る上での当方の基準は、やはり「当時物」なのです。ビンテージにこだわるというわけじゃなく、単にラリーで活躍していた頃のミニを再現するなら、パーツの年式を合わせた方が統一感が出るからです。そして、ラリーというシーンにも合わせる必要があります。実際にラリーで「使える」クルマじゃないと、ラリー車を仕上げたという実感が持てないという困った性格です。

そこで必要になってくるパーツのひとつが「外部電源」なのです。ヘッドランプの斜め下に穴を開けて、そこにソケットを取り付けます。目の下の「涙ボクロ」みたいな感じで、セクシーなアクセントにもなりますね。この涙ボクロにプラグを差し込んで、ハンドランプを灯すことで夜の野外作業も問題なくこなせます。実際に使うことはなくても、想定することを楽しんでほしいものです。


ボディーに穴を開けている様子
Mk I のボディに穴を開けるのは気が引けますが、ラリー仕様に仕事で慣れました(笑)。

ソケットにプラグを差し込んだ様子
ソケットにプラグを差し込んだ図。災害時の非常電源としても使えるかも?

ハンドランプ
このハンドランプは60年代のLucas・スポットライトに持ち手をつけた当時物パーツです。

ゴム栓をしている様子
通常時はソケットにゴム栓をしてあります。風呂釜の栓を思わせる形状ですね。


バックヤードから掘り出し物!?
ルーカスのプラグコード

2019.04.10.wed

ここで長いあいだ紹介させていただいているミニMk I ラリー仕様の製作にあたり、たくさんの当時物パーツを取り寄せました。また、当方がむかしから保管してある部品から流用した物もあります。いつか使うだろうと思って倉庫の奥に眠っていたようなデッドストックも陽の目を見ました。今回はその中のひとつで、ルーカスのハイテンションコードを紹介したいと思います。

この黄色と黒の配色は、当時のラリー車では定番となっておりました。今回もラリー仕様を仕上げるにあたり、なるべく忠実に再現できるところは当時物を使うようにして進めております。そうなるとやはりプラグコードはルーカスのハイテンションコードで、CHAMPIONのベークライト製スパークプラグキャップを合わせるというのが自然なコーディネイトとなるわけです。

この、プラグカシメやプラグキャップを使うタイプは、好みに合わせてオーダーメイド感覚でプラグコードをレイアウトできます。目を引くカラーリングでエンジンルームのアクセントにもなり、細部にこだわるオーナーさんのミニへの情熱をさらに高めてくれることでしょう。当店にストックがまだ残っておりますので、同仕様をお望みの方は問い合わせください。


ルーカスのプラグコード
いつか使うと思って保管していたルーカスのプラグコード、1巻。

ルーカスのハイテンションコード
クラシックミニにはイエローにブラックラインのコードが映えます。


スナップオン信者がゆく
新製品インプレッション

2019.04.03.wed

すっかり春めいてきて、関東では桜も咲きはじめて、新元号も決まって世の中に動きが出てきたように感じます。今月行うことは全て「平成最後」というキャッチコピーを付けられるので、何か印象的な思い出を残したい人も多いでしょう。でも、1ヶ月でできることは限られておりますので、諦めて「令和最初の」何かをはじめた方が心機一転、盛り上がるかもしれません。

ということで今回は心機一転、ラリー車のネタはちょっとお休みです。とは言えネタの多い仕様なので、次回からはまた復活しますのでよろしくお願いします。今回はパーツクリーナー、スナップオン信者の当方をもてあそぶように、セールスマンがデモ機を置いて行きました。スナップオン製で、その名も「ウルトラソニッククリーナー」というビームでも出そうな名前のマシンです。

従順な信者の当方、一応デモ機にレストア中のミニのブレーキドラムを浸けました。ソニックというのは微振動でしょうか、細かいところの汚れを浮き上がらせることを期待して待ちました。でも、結局は長年親しんだ洗浄機を使ってしまうんですよね。こちらもスナップオン製で、溶剤に防錆剤が含まれているので洗って放置していてもサビません。ソニックの方は……保留です。


ブレーキドラムを漬け込む様子
溶剤で満たされたクリーナーの中に汚れたブレーキドラムを漬け込みます。

パーツクリーナー外観
マシンの外観はこんな感じ。このロゴが入っていると無意識に手が出る者です。

現役の洗浄台
こちらは当店で活躍中の洗浄台。ちょうど良い高さで作業しやすいのですよ。


細かい作業をまとめてどうぞ
~ラリー仕様Mk I 制作ノート~

2019.03.28.thu

今回のラリー仕様に限らず、当店での作業工程はなるべく写真に撮ってお客様が確認できるように残しておきます。せっかくキレイに仕上げたり、新しいパーツに交換したりしても、実作業を見てないと実感しにくいと思うのです。だからビフォーアフター的な写真を撮って、それを見た上でクルマに乗ってもらって「違い」を体感してもらうのが一番わかりやすいと思っているんです。

先日来のラリー車も細かく写真を撮っておりますが、今回は何点かまとめて紹介したいと思います。まず、ウォッシャーハンドポンプを取り付けました。ウォッシャー液を噴射できるようにしたわけです。ステアリングコラムの右脇にボタンを設置しました。配線の引き直しの総決算として、イグニッションオフでもハザード、ホーン、パッシング、ライト等が使えるような配線にしました。

室内の足元を照らす室内等を、ナンバー灯を流用してシフトの後方に装着しました。専用ステーを自作しての取り付けなので、見やすい位置にバッチリ取り付けられたと自負しております。また、シフトが入りにくいという話だったので作業のついでに確認したら、ギアのリモートシフトを抑えるネジが外れていました。ここは増し締めして、元どおりのシフトタッチを取り戻しました。


ウォシャーポンブのボタン
クラッシュパッド下部にチョコンと設置したウォッシャーポンプのボタンです。

配線
エンジンオフの状態でもある程度の電装品を使えるように配線も引き直しました。

シート下
写真の真ん中、サイドブレーキの下にあるのが室内灯です。助手席下にはETCも設置してあります。

傾いているシフト
シフトが軽く後傾してます。

傾きを直したシフト
外れていたネジを増し締めしてシャッキリとそそり立ちました。復活です。


レース車両に必須のカットオフスイッチ
~ラリー仕様Mk I 制作ノート~

2019.03.25.mon

カットオフスイッチ(キルスイッチ)は、アクシデントの際や長期間クルマに乗らない状態が続く時に主電源を遮断するためのスイッチです。レース用のエマージェンシー的なパーツですが、たまにしかクルマに乗らない人にとっては便利かもしれません。まあ、これからドライブが楽しくなるシーズンですから、キルスイッチを使う機会はないかもしれませんが、ラリー仕様には必須のパーツです。

例によってMk I オーナー様のクルマに取り付けるわけですが、その際にクルマ全体の配線を見直して無駄なケーブルを断捨離しました。その上で、純正ハーネスのアースを取る配線(エンジンルーム内)をマイナス配線に落とし、ダイナモの配線もつなぎ、理論上電気ストレスのない状態でバッテリーターミナルと接続させました。キルスイッチは、先日製作したスイッチパネルの真ん中に配置させました(写真はありません)。

このページで細かく紹介しているせいで、こちらのラリー仕様は「いつも作業中」と思ってらっしゃる方もいるかもしれません。ひとつひとつの作業を小出しにしているだけで、実際はある程度まで作業が進んだ状態で走り回っております。だから、先に記したようにドライブシーズンに突入するにあたっては、こちらのクルマを見かけることもあるでしょう。その際は手を振ってあげてください。


ボディに空けた穴の写真
ボディ内に配線を通すので新たにボディに穴あけ加工が必要になります。

ボディに空けた穴にグロメットを装着した様子
空いた穴にはグロメットを装着します。

シート下部の写真
シート下部の見えない部分は市販のケーブルアンカーで留めます。

カットオフスイッチの写真
バッテリーに装着するカットオフスイッチです。


ジャッキアッププレートとアンダーガード
~ラリー仕様Mk I 制作ノート~

2019.03.15.fri

ミニのラリー仕様をお客さんと一緒に仕上げてかなり経ちますが、この仕様は「60年代当時のラリーで活躍していたミニ」の再現が目的となります。ですから、当時は最先端の改造やチューニングだったものが、現代では「コレ、何すか?」となるような場合もあります。今回のジャッキアッププレートも、現代では実際に使う可能性が極めて低いパーツだと言えるでしょう。

それでも当時のラリー車を再現するには、コレはマストなのです。こちらのページでも以前(2017.12.26)にこのパーツは紹介しておりますが、ついに実車に装着することになりました。ナンバーステーが干渉するので移設加工し、同時にアンダーガードの干渉分も加工しておきました。取り付けるからには「使える」状態で装着しないと気持ち悪いんですよね。

今回紹介するのはフロントの作業だけですが、ジャッキアッププレート自体はフロント・リアに各2個ずつ装着します。フロントエプロンパネルはサブフレームと一体になった部位なので、ジャッキアップするのに適したポイントと言えます。干渉するナンバーステーは、フラットバーを加工して自作しました。やはり、ラリー仕様って細かい手間がかかるものなのですね。


ナンバーステーの下部の写真
ナンバーステーの下部にアンダーガードが干渉して定位置に装着できません。

干渉部分をカットしている様子
干渉する分だけをカットし、切り取った部分には防錆剤を塗布しておきます。

アンダーガードをフィッティングしている様子
完璧なフィッティングでアンダーガードを装着。超気持ちいいです。

ジャッキアッププレートを装着している様子
ジャッキアッププレートはこの位置に装着。実際、コレ専用のジャッキは持ってないのですが。

正面から見た様子
正面から見るとこんな感じですが、フォグが気になって目立ちませんね(汗)。

自作ナンバーステー
自作ナンバーステーは前後の分を製作。


センターマフラーに仕様変更
~ラリー仕様Mk I 制作ノート~

2019.03.07.thu

誕生してから60年もの歴史を持つミニだから、Mk I の場合は1台のクルマを何人もの人が乗り継いでいることがあります。誰もが整備記録簿を残したり、改造前のオリジナルパーツを保管しているワケじゃないので、現在それを手にした人は、現在あるままのコンディションで乗るしかありません。そのコンディションをなるべくオリジナルに近づける作業を当方が任されているワケです。

メーターやスイッチなどの配線を整備した際に、かなり使っていないケーブルが出てきました。それらを処分しようと手繰って行くと、下回りにも使ってない配線がそのまま残されております。マフラーと干渉して樹脂が溶けたりするので、不要な物は外します。その時にふと「マフラー、センター出しにしたろ」と思いつきました。RC40のサイド出しをセンター出しに改造する作業の開始です。

サイド出しのマフラーをセンター出しに変更するには、切った張ったの作業が必要になります。曲がった部分をカットして溶接すれば、センター出しのストレートマフラーに生まれ変わります。文字にすると簡単そうに見えますが、もちろんサイズを図って計算して、強度も申し分ないように仕上げて作りました。このような工作を伴う仕事は楽しいけれど、イレギュラーなので疲れます。


マフラー付近の配線
マフラーに沿って通っている配線のうち、不要なものは外します。

取り外したマフラー
そしてマフラーも外します。センター出しに変更だ~!

カットされたマフラー
曲がったパイプをまっすぐにするためにカット、エンドもカット。

センター出しにしたマフラー
センター出しで、猛々しく吹き上がるマフラーに。このあと塗装して仕上げました。


センターメーターのウラオモテ
~ラリー仕様Mk I 制作ノート~

2019.02.26.tue

前回までラリー仕様のメーターパネル製作を紹介してきましたが、今回はセンターメーターです。ミニを象徴する意匠のひとつですが、このセンターメーターをオーバーホールしつつ、夜間も見やすくする仕様に変更します。まずはサビたメーターパネル表面にブラストをかけて、その上に防錆剤を塗布してペイントします。そして、3連の左右をスミス製の機械式メーターに変更します。

現代のクルマのようにヘッドライト点灯で自動的にインパネが光る仕様になっていないので、メーター内を照らすスモールライトを取り付けます。そのスモールライトのオン・オフ用にトグルスイッチを付けますが、これがメーターカウルと干渉します。その逃げを作るために、干渉部分を削らなくてはいけません。メーターパネル取り付けステーにも干渉するので、ステーの一部も削ります。

もともとのミニがラリーで走るために作り込まれたクルマではないので、細部の加工は当時からあったと思います。だから、当時の写真を見てもオリジナルのミニとつじつまが合わない点が生じることも多いのです。そこを「ラリー車ならどのような仕様が考えられるか」と、当時のメカニックの気持ちになって想像する楽しみもあります。ある面では勉強になるカスタムかもしれません。


取り外したセンターメーター
取り外したセンターメーターのパネルはサビが浮いてます。

磨いている様子
ブラスト処理で表面を綺麗に磨き上げます。

黒にペイントされたセンターメーター
防錆剤を塗ってブラックにペイントします。

センターメーターを装着する様子
左右のメーターとトグルスイッチを取り付けて装着します。

削っている部分の写真
干渉部分はこれくらい削って加工しないと装着できないのです。


帰ってきたこだわりラリー仕様
メーターパネル&配線 後編

2019.02.22.fri

ラリー仕様のメーターパネルシリーズも今回で一応の完結編です。当方の作業量のボリュームを考えればもっと続けたい記事ですが、ほかのネタもあるのでここで一旦まとめておきます。と言っても、今回で完全にすべて仕上がったわけでもなさそうな気配です。いずれ続編はあるかもしれませんが、とりあえず今回は新たに配線を引き直してメーターパネルを取り付けるところまでは行きました。

メインのメーターパネルに集約させて、バラバラに付いていた計器類もまとめたり外したりしてスッキリ効率化させます。邪魔なので、使ってない配線も同時に取り除きます。ラリー用の当時モノパーツをふんだんに追加するので、ハーネス類の断舎離をキッチリやっておかないと後日リペアなどがあった際に分からなくなります。どこに出しても恥ずかしくない仕上がりにしたいという人情です。

さて、メインが済んだからといって終わりではありません。ラリーという過酷な状況を想定するとエマージェンシースイッチも用意しておかなければ気が済みません。運転席と助手席のドアポケットにそれぞれ、最低限のスイッチが使えるようにスイッチボックスを設置します。形だけではなく、当然使えるように配線が通ったものです。そこまで仕上げてピットに倒れこんだ私でした(泣笑)。


ヒューズボックスのベース
こちらはヒューズボックスのベースですね。助手席側の足元に取り付けました。

エマージェンシー用のスイッチボックス
エマージェンシー用のスイッチボックス。これは助手席側です。

蛇腹のマップライトがついたスイッチボックス
ご覧のように助手席側のスイッチボックスには蛇腹のマップライトがつきます。

ハルダのトリップメーター
ハルダのトリップメーターもパネルに採寸して取り付けました。


帰ってきたこだわりラリー仕様
メーターパネル&配線 中編

2019.02.12.tue

ミニの人気カスタムのひとつ「ラリー仕様」を、当時物にトコトンこだわって作り上げているMk I の続報です。前後編で終わらせようと思いましたが、ネタにボリュームがあるので今回は中編です。メーター&スイッチパネルの製作レポートですが、このような内装のデータは当時のラリー車を記憶と記録(雑誌などの写真)から思い出して、いかにリアリティを再現できるかが勝負です。

つまり、誰かのラリー仕様を参考にしてしまうと、当時モノにこだわったカスタムからは外れてしまう場合があります。元ネタのラリー車の写真を参考にして、オーナーさんの好みも入れつつメーターパネルを仕上げます。あとで変更できない部分なので、事前に手書きの設計図を作って位置決めをしてもらいました。穴を開けた後に「これをこっちに変えたい」と言わせないための保険です。

散々考えた上で、レイアウト図に従って鉄板に穴を開けていきます。スイッチやメーターは、表面の見えている部分だけじゃなく、裏側にもスペースが必要になります。それらが干渉しないで、しかも配線がスッキリまとまるように組み込むのです。まずはプルスイッチ・トグルスイッチから取り付けて、純正ハーネスで作動確認の上で新たに配線を引き直して組み付けていくのです。


手書きの設計図
実寸に合わせた紙をパネルの上に置いて、実際の位置を決めていきます。

穴をあけたパネル
位置が決まったらパネルに穴を開けます。

塗装されたパネル
しっかり面取りしてからペイント。チジミ塗装で仕上げました。

裏側から見たスイッチ類
裏側から見たスイッチ類。当時モノ部品なので多少の劣化もあり、補修しました。

スイッチ類の作動確認の様子
まずスイッチ類の作動確認をします。今回はここまで。


帰ってきたこだわりラリー仕様
メーターパネル&配線 前編

2019.02.04.mon

ラリー仕様に情熱を傾けてくれているオーナーさんのMk I クーパーSですが、この度改めてメーターパネルを自作することになりました。コツコツ集めてきた当時モノの計器類が揃ってきたので、それらをお客さまのご要望通りにカタチにするわけです。当時のラリー写真などを参考にしつつ、当方の意見も入れつつ、果てしのない時間をかけて作り上げたメーターパネル周辺の作業の記録です。

メーターの取り付けと簡単に言われると困るのですが、計器は配線を繋がないと作動しません。その配線も、旧いクルマなのでもろもろの追加取り付けでゴチャゴチャしています。配線のゴチャつきは見栄えも悪く作業効率も落ちるので、ここは一度整理して全ての配線を綺麗に引きなおそうと思いました。もちろんオーナーさんと相談の上で、今後の長いミニライフを考えてのことでもあります。

メーターだけでなく、各スイッチ等もメーターパネルベースに集約するので、それらをひとつずつ丁寧にたどって新しい線とつなぎ直します。カラー分けしてどの配線がどんな役割なのかというのを正確に分かるようにしておきます。ただでさえ計器類の多いラリー仕様ですが、今回はエマージェンシースイッチを設置するので、その分の配線もあってかなり根気の要る作業となりました。つづく


計器の配線の様子
引き直したラインが張り巡らされております。エマージェンシースイッチはドアポケットに設置されています。


激闘!! サビとの闘い
Mk III リペア

2019.01.28.mon

古いクルマの常として、ボディのコンディションをキープすることが重要です。サビで朽ちてしまうことのないよう、丁寧な防錆処理を心がけなければいけません。しかし、現状でミニを手に入れようと思ったら中古車市場に流通している車両から探さなきゃいけません。表面をキレイに仕上げたミニだと、つい安心してしまいます。しかしサビは、隠れた部位を確実に侵食しているのです。

先日から仕上げにかかっているMk III のリペアで、一部のパーツのブラスト処理と塗装を施しました。ドラムのフィンの汚れが取れないのでブラストをかけるついでに、ライトリムやナンバー枠、バンパーなどもブラストをかけました。しかし、バンパーなどは取り外す際に両サイドを止めているボトルが切れてしまったので、新しいボルトを溶接して取り付けるという手間が生じました。

エクステリアパーツは外から見える分、磨きをかけるとクルマの見た目が見違えます。しかし肝心なのは裏側で、見えない部分からサビは広がって行きます。この車両に関しては、30年前に当方がオールペンを施してあり、ボディに関しては細部まで問題ない状態をキープしております。ただバンパーの裏側などは動かさない間にサビが進行していたので、この際キレイに処理しておきました。


防錆処理の様子01
まずはドラムのブラストから。フィンの汚れが取りにくいのですよ。

防錆処理の様子02
こちらがバンパーの内側。このサビを剥離した上に処理して塗装します。

防錆処理の様子03
塗装ブースにて。プライマーと防錆塗料を塗布していきます。

防錆処理の様子04
この部分のボルトが取り外すときに取れちゃったので、新しいボルトを溶接で組みました。

防錆処理の様子05
ナンバー枠とバンパーを塗装して取り付けました。


根気よくMk III リペア
~ドライブシャフトブーツ交換~

2019.01.21.mon

ここ数回、12年ほど不動車だったMk III ミニのリペアを紹介しております。すべてのリペアが済んでから全容を報告すれば良いというご意見もあるでしょう。でも、ひとりで作業を進めながらHPのコラムをマメに更新するのは至難のワザです。だから、このように小出しでひとネタずつ紹介させていただきます。このような言い訳で文字数を埋めつつ、今回はドライブシャフトブーツ交換のお話。

足回りのオーバーホールの際にドライブシャフトブーツが切れかかっっていたので、これも交換することにしました。交換の際にバンドで封印しますが、このバンドは使い切りのタイプです。一度取り外したら再使用できないので、交換する都度新しいバンドで締め直すのです。グリスの補充の際もバンドを外さなければいけないので、その目安でもあり、メンテが施されている証しでもあります。

当方で扱うクルマはなるべく状態を把握して、車検のタイミングで最適なメンテナンスを提案できるようにしたいと考えております。クルマ全体の素性を把握していれば、これまでの履歴で考えれば起こり得るトラブルも事前にある程度予知できたりします。それに消耗部品の交換もタイミングよくできれば無駄な出費も防げます。だから、最初のリペア&メンテナンスにはじっくり時間をかけます。


メンテナンスの様子01
1箇所のメンテナンスで同時に行える補修部品の交換は、同時に行ったほうが効率的ですね。

メンテナンスの様子02
新しいブーツに交換してバンドで留めます。


Mk III リペア
~テンションロッドブッシュ交換~

2019.01.15.tue

そろそろ東京にも雪が降るとかいう予報も流れてきておりますが、こちら北関東・宇都宮の冬は例年通りしっかり寒いです。当店から北の方のエリアはスタッドレスタイヤ必須のエリアなので、もしこちらまでドライブでのお出かけを予定中の方がいらっしゃったら冬タイヤに履き替えてからにしましょうね。冬は寒いので出かけないという方は、愛車のミニをメンテナンスでもしてあげてください。

さて、今回もMk III のリペアの続きです。今回はテンションロッドブッシュを交換しました。こちらはウレタンブッシュを使用していたので、取り外してみたら完全に消失してしまいました。長年放置していた上、もともとウレタンブッシュは1~2年での交換が目安です。12年以上経ったブッシュが粉々に砕け散ったとしても驚くには値しません。とりあえず、工場が汚れるので掃除するだけです。

ちなみに純正のゴムブッシュの場合は10年くらいが交換の目安となるところです。でも、よりシビアな操作性を求めるなら、硬いウレタンブッシュに交換した方が理想の走りに近づくのです。今回もしばらくは当方が慣らし運転をするということで、私好みの走りを実現するために強化ウレタンブッシュに交換してみました。車検ごとにブッシュも交換すると覚えておけば忘れずに済むでしょう。


装着された状態のテンションロッド
交換前、装着された状態のテンションロッドから見えるブッシュはかなり劣化してます。

取り外したテンションロッド
取り外したところ、砕け散ってしまいました。左上の破片が「元ブッシュ」の残骸です。

強化ウレタンブッシュ
強化ウレタンブッシュを装着して走り出す日を心待ちに……いつになることやら(汗)。


2019年もコツコツ進行中
Mk III リペア~フューエルポンプ~

2019.01.07.mon

新年あけましておめでとうございます。本年も定期的に更新して、ミニと当店の周辺情報をご報告させていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。新年最初のネタは、昨年に引き続き12年ほど動いていなかったMk III のリペアです。今回ご紹介するのはフューエルポンプのリペア。

今回のフューエルポンプは、モーターとフィルターが一体型になったタイプです。普通に考えればフィルターを交換して使うところですが、中に溜まった燃料の状態を見るとそれほど汚れていないようです。無駄な部品交換はバックヤードビルダーマインドに反するので、フィルターは洗浄して使うことにしたいと思います。全バラにして洗浄し、傷みが激しいホース類は交換します。

このフューエルポンプは外付けとなりますので、フレームにステーを取り付けて装着しました。ステーは当然自作です。取り付ける前にフューエルポンプの動作確認は済んでいます。ちなみに、こちらの車両はリペアが全部済んでも、しばらく慣らし運転的に当方が乗らせていただきたいと思っておりますので、販売車両としてラインナップするのはしばらく先になりますので悪しからず。


取り外したフューエルポンプ
フューエルポンプを取り外します。

フィルタの写真
フィルタ内の燃料は多少のカスが見られる程度なのでフィルタは再使用できます。

バラしたフューエルポンプ
全バラにて洗浄、使える部品と交換部品をチェックします。

フレームに取り付けたステー
フレームに取り付けたステー。排気系に干渉して焼けないように位置を工夫します。


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